東海科学機器協会の会報

No.348 2013 冬号

会員だより 先輩、同輩、後輩とのドラマ  ~グリークラブ(男声合唱団)との26年~

㈱マイセック産業科学機器事業部  長谷川英美

●クラブとの出会い
 大学に入学し、何かクラブ活動を始めようと探していたとき、先輩の勧誘に魅了されたのがグリークラブを始めるきっかけでした。先輩は、クラブのことについてはほとんど触れず、これから始まる大学生活を将来のために過ごしてみないかという提案をしてくれました。それは、私の心を読まれているのかと思うほど運命的な出会いでした。

●活動の思い出
 4年間毎日がクラブ漬けでした。昼の練習は毎日、夜の練習は週3日、夜の練習が終われば仲間たちと食事をし、その後先輩の下宿に流れ込む。先輩たちからクラブのことを聞いていると熱い思いが伝わってきます。これが自分にとっては楽しみで仕方なかったものです。
 忘れられないことがあります。あるとき、4年生の先輩が練習終了後にスタッフを叱ったことがありました。本来、4年生は運営に口を出す立場にはないため控えなければなりません。クラブは3年生が指揮者、部長等の正スタッフに就き、2年生はサブスタッフとして3年生の補佐役として活動するため、2年、3年生がクラブの運営主体です。ですから、4年生は後輩達の反感を買うのを覚悟で言わなければならないのです。口を開いたのはそれだけ真剣だったと言えます。真剣な思いは必ず相手に伝わる、それは頭で理解するのではなく心で理解するものだとそのとき学ばされました。

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●OB(社会人)になって
 同期の仲間とはいまでも時々集まって飲み会を開きます。学生時代は、運営方法をめぐって激しく対立したりしましたが、いまは共に笑い、語り合える関係となり、私にとってはかけがえのない友人たちです。 
 そんな私たちももう40歳半ばです。一人ひとりが職場では責任ある立場となり、昔と変わらないで元気に頑張っていることが自分自身への励みになっています。同期の仲間が活躍している姿を素直に喜べるというのは本当に幸せなことです。それは、私自身が幸せに仕事をし、安定した生活ができていることに他なりません。

●創団60周年合同演奏会
 来る2015年に愛知学院大学グリークラブは創団60年を迎えます。現在は、混声合唱団として新たな活動を展開しています。卒団したOB・OGは約300名。すべての卒団生を対象に参加を呼びかけていくことが私の役割です。そして、ステージと会場に歓喜を沸き起こすような演奏会にすることを目標としています。

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