会員だより 青年海外協力隊に 参加して
朝日テクニグラス㈱ 小池 浩司
かなり前の事ですが、今から21年前の1993年4月8日成田空港から、グアテマラ共和国に向けて出発しました。グアテマラ共和国でのスペイン語研修の後、青年海外協力隊として、パナマ共和国に赴任するためです。
パナマでの活動内容は、商工省海洋資源局に配属し、新しい水産加工品の開発と魚食普及でした。パナマでは、日本のような刺身はありませんが、生の魚肉をマリネにして食べる習慣もあり、どちらかというと魚をよく食べる方だと思いました。
パナマ人の好きな魚は、イシモチ(現地名コルビーナ)、フエフキダイ(パルゴ)、スズキ(バカラオ)、青アジ(コヒヌーア)、サワラ(シエラ)、キハダマグロ(アトゥン)、カツオ(ボニート)などで、赤身魚より、白身魚が人気です。料理方法は、素揚げ、トマト煮などが一般的でした。
1995年2月、首都パナマシティに魚市場が日本のODAで建設され、市場開場に合わせて、新しい水産加工品を販売しようとさつま揚げを作り、販売しました。
市場の竣工式では、前ペレス・バジャダレス大統領に試食して頂きました。味は、大変好評でしたが、普及するまでには至りませんでした。
パナマの生活で特に感じたのは、音楽と踊りが大変好きな国民だと思いました。バスに乗ると大音量でサルサ、メレンゲが車内に流れていました。(現在は、法律で禁止になっています。)ホームステイ家族も音楽好きで、家に音響機器、大型スピーカー、ミラーボールがあり、パーティでは、ディスコ(クラブ?)状態です。パナマ到着直後は、サルサに馴染めず苦痛でした。しかし1年後には、サルサ、メレンゲに合わせて踊るようにまでなっていました。
パナマの西側国境は、コスタリカ共和国と接し、国境地帯の一部が、“ラ・アミスタ国立公園”となっています。ラ・アミスタ(La Amistad)=友情です。パナマとコスタリカが、協力し合って国境が両国の国立公園となっています。
パナマの国花は、エスピリト・サント(精霊の花)です。ラン科の花で学名をPeristeria Elataといいます。このエスピリト・サントは、絶滅危惧種に指定されています。パナマの野生ラン保護活動を行っているCOSPA(Conservacion de Orquideas Silvestres de Panama)というグループがあります。2月25日、テレビ東京の「ありえへん∞世界」で紹介されました。テレビ愛知では、放送未定ですが、機会があったら是非見てください。ラン保護活動とパナマの今の姿が見ることができるかと思います。
現在のパナマは、21年前とはかなり様子が変わっているようで、当時あった米軍基地も撤退し、跡地には飛行場ができ、パナマ運河拡張工事が進行中で、今年は、地下鉄が開通する予定です。当時のことを考えると信じられません。
最後にこの会員だよりを読んで頂きありがとうございます。少しでもパナマについて、興味を持ってくださると幸いです。
※パナマ共和国の詳しい情報は、在パナマ日本大使館、在日パナマ大使館のHPが、簡潔で分かりやすいと思います。