最新科学機器展の総括
最新科学機器展実行委員長 小澤惠子
「第23回最新科学機器展、第11回計量計測総合展、最新技術セミナー」が6月10日〜12日迄の3日間、これまでの名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)から場所を移し、名古屋国際会議場にて開催されました。当展示会は、3年に1度開催されます中部地区最大の総合展でございます。
イベントホール前にて(一社)日本科学機器協会
矢澤英人会長、東海科学機器協会八神基理事長、(一社)愛知県計量連合会鈴木登会長、フジサンケイビジネスアイ縣良二社長によるテープカットが行われ、開会式レセプションは、展望レストランにて執り行われました。八神理事長、鈴木会長の挨拶に続いて中部経済産業局正木朗産業部長からご祝辞をいただいたほか、愛知県、名古屋市からも来賓の方々をお迎えし開会式セレモニーを行いました。
6月10日と6月11日には、記念講演として炭素繊維強化プラスチック(CFRP)研究の第一人者であられる名古屋大学ナショナルコンポジットセンターの石川隆司特任教授と、トヨタ自動車計測技術部次長であり愛知県計量連合会副会長であられる大竹英世氏にご講演をいただきました。両講演とも多くの方にご聴講を頂きました。
今回の最大の企画としました「最新技術セミナー」には32テーマ参加企業が集まり、今展示会は130社(共同出展社含む)131小間で3日間で4349名ご来場いただきました。一小間当りの来場者数で見ますと33.2名で、JASISの17名の約2倍と出展効率のよい展示会なりました。展示各社も前回と比べ総じて3割以上はブースブースへの訪問が多かったようです。
新しい試みと致しまして、会場までの交通の便宜を計るため、シャトルバスの運行、会場内ではスタンプラリーを実施して楽しんでいただく企画も盛り込みました。そしてトヨタ自動車様からのご協力をいただいた燃料電池車「MIRAI」の特別展示をさせていただきました。
昨年3月に東海科学機器協会八神理事長より推薦を受け、まだまだ半人前の私が実行委員長という大役
を仰せつかり皆さんが助けて下さるから大丈夫だよとの言葉に已む無く了承し、副委員長には東海科学機器協会前理事であります島津製作所前名古屋支店長八代智様と東海科学機器協会役員並びにメーカー様総勢16名のご協力のもと準備委員会を発足致しました。なかでも島津製作所八代智さんは、4月から島津サイエンス西日本社長として大阪に移られましたが、絶大なるご協力を頂きました。心よりお礼申し上げます。
何もかも初めての私にとって色々な刺激がございました。色々な場面で勉強をさせて頂きました。3年前の開催は東日本大震災直後であり、日本経済は暗闇の中でございました。その中での開催決定は不安だらけのご心労だった事がこの一年少しの間、裏方の一人として携わった者として伺い図るものがありました。一極集中で出展されるメーカーさんが増える中、地方での開催はとても厳しいものがありましたが、第23回最新科学機器展は、メーカーさんディーラーさんのたくさんのご協力のもと開催にこぎつけることが出来ました事をこの場をお借りしまして心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
最新科学機器展出展募集の時、東海科学機器協会理事長は、科学機器産業は、人々の「夢」を叶えるモノづくりの研究開発及び生産を支援する産業、展示会、セミナーなどを通じ多くのお客様から課題を教えて頂きそれらを解決して発展する企業とされています。
今、中部地区は世界に先駆けて発売をしたトヨタ自動車燃料電池車「MIRAI」、初飛行が待たれる三菱航空機「MRJ」、2027年開通予定の「リニアモーターカー」、勢いのある話題の多い地域です。何年か前、国会で質疑を醸し出した2番ではダメですかと言う言葉が今でも私の頭には、こびり付いています。科学の世界で一番を目指す研究者の皆様に取りましてこの言葉はとても強烈なダメージでした。研究、開発、生産のお手伝いができる私どもにとりましては、科学の発展はとても素晴らしいことであり、すべての企業が成長、発展して頂けるよう心から願っています。