東海科学機器協会の会報

No.285 2001 2-3月号

JET研究会

日 時 平成13年2月2日(金) 18:00~19:00
場 所 不二パークホテル会議室
講 師 ブラジル・カンピナス大学 清水博先生
議 題 「ガラスは今」

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21世紀最初の研究会・懇親会を開催いたしました。
 研究会では国内はもとより、海外でも活躍されている清水博先生をお招きし、「ガラスは今」の演題のもと、ガラスの生い立ちや、今後の可能性について講演していただきました。ガラス原料に欠かせないシリコン(SiO2)は、半導体などの今の世の中にはなくてはならない物であり、ガラスなくしてはIT社会という言葉も生まれなかったのではないかと考えられます。
 もともと、人類がガラスを使用し始めたのは、原始時代の出土品に見られる矢尻などの黒曜石が最初といわれておりますが、その後、その美しさから装飾品などに用いられるようになり、現在では光ファイバーなどの情報分野にまで発展し、更なる改良・研究により、想像もしなかった方面での期待もされています。18-2
 そんなガラスを製造・販売と扱う我々も、子供の頃「なぜ、透明なのか」「なぜ、割れやすいのか」といった基本的な疑問を抱いていました。その疑問に対し、ガラスとは単純に不純物がない集まりであるため、透明であるという概念が一般的な説で、またガラスは割れやすいと考えるのは間違っていることを解説していただきました。その簡単な方法として、液体となっているガラスを急冷するだけで、非常に硬いものになるということ、しかしその反面、ある一定以上の圧力を加えると非常にもろい性質であることも、ビデオや実際のサンプルを使用して紹介くださいました。18-3
 また、清水先生の熱のこもった講演に、我々も時間を忘れてしまい、気付けば予定を20分ほど延長していましたことを付け加えたいと思います。
 この後、清水先生も懇親会に同席していただき、研究会時に触れなかったサンプルを手に、楽しい会話とおいしい食事をいただき、閉会いたしました。

 幹事:浅井(幹)、佐野、林、高木、石山、青山