[ TKK創立50周年記念事業レポート ] 祝辞
愛知県知事 神田 真秋(代読 愛知県産業労働部技監 瀧森 鉄生)
このたびは、東海科学機器協会が記念すべき創立五十周年を迎えられましたことを、心からお祝い申し上げます。
貴協会におかれましては、業界の発展と科学の振興を目的として昭和二十八年五月に創立されて以来、社会経済のめまぐるしい変化の中で、最新科学機器の展示会を始め様々な事業を積極的に実施しておられます。当初、科学機器業界は、海外から輸入された機材の修理から始まり、後には国内での製造へと移行したものと承知しております。特に理化学ガラスは、照明器具であるランプの「ホヤ」から発展してきたものと伺っております。そして、現在では原子の構造分析等、広範囲で技術力を求められる業界へと変貌を遂げられました。日本の製造業が確かな技術力・研究開発力により、メイドインジャパンが世界のブランドとなるまでに発展できたのは、科学機器業界のたゆまぬ努力があってこそ、成し遂げられたものと申せましょう。
また、本県は、ものづくりの愛知として昭和五十二年以来、二十五連続で製造品出荷額等が全国一位となりましたが、これもこの地域の研究開発を支えてこられた皆様方の御努力り賜であり、深く敬意を表する次第であります。
さて、最近の経済情勢は厳しい状況が続いており、人々の不安感も増しております。本県といたしましても、「安心」「元気」をキーワードといたしまして、地震防災体制の確率や健康福祉社会づくりなどくらしの安心のための施策にしっかりと取り組んでまいります。また、地域経済の活力、中でも、中小企業の皆様方の元気が出ますよう、各種の産業振興施策を今後とも積極的に推進してまいりますとともに、産学官の緊密な連携により、産業技術水準の向上を図ってまいります。さらに、開催、開港まで二年を切りました「愛」・地球博」「中部国際空港」の二大事業につきましても、本県が世界から注目を集め、評価を得る絶好の機会でありますので、今後とも関連事業をさらに促進するよう全力を注いでまいりたいと考えております。どうか皆様方の一層のお力添えをいただきますようお願い申し上げます。
最後になりましたが、東海科学機器協会の今後ますますのご発展と本日御参集の皆様方の御健勝を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。